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今月の掲示板
西法寺の正門の右に、小さな掲示板があります。
3月は、この言葉を掲示しています。
毎日、「これが人生最後の日だ」と思って生きなさい。
やがて必ず、その通りになる日が来るから。
ちょっとドキッとするこの言葉。
アップルの創業者、スティーブ・ジョブズの言葉だそうです。
彼は、毎日鏡に向かって、今日やることは本当に自分のやりたいことなのか、と問いかけて、
ノーが続くと、そろそろ人生の目標や自分のあり方を変える時だと考えていたそうです。
脳科学者の茂木健一郎さんが、「脳は、コントラストで学ぶ」とおっしゃっていました。
白は、白だけでは、分かりにくい。
が、隣に黒を置くと、白の白さが分かる。
なるほど、本当だなと思います。
生きるということも、同じかもしれません。
生きるということは、生だけでは、分かりにくい。
が、隣に死を置くと、生きるということがより鮮明になる。
そして、安心してください。
死は、絶望ではありません。
阿弥陀さまは、死は、不幸なことでも、でもかわいそうなことでもなく、お浄土参りの日、仏さまのいのちをいただく日だとおっしゃいます。
懐かしいお方々とまた会える日なんだと教えてくださいます。
だから、お念仏いただく者にとっては、死を隣に置くというのではなく、お浄土参りを隣に置くといいのかもしれません。
そうすれば、生が、冷たい緊張感で支えられるのではなく、じんわり温められているような気がします。
今日を、尖った時間としてではなく、支えられている時間として過ごせるような気がします。
大切なあの人とお浄土で再開した時に、胸を張って会えるように、楽しく笑い合えるように、今日という日を丁寧に歩んでいければと思います。
称名相続
南無阿弥陀仏